夜明け前。 台風が過ぎ去った空に、大きな満月が浮かんでいた。 東の空が赤く染まりはじめ、夜が明けたことを知った。 無数の流木が川面を漂い、いくつかの川舟が岸辺へ打ち上げられていた。 普段とは違う吉野川を前に、少し興奮しながら堤防沿いを歩いた。
川を伝い海に流れては知らない土地へ旅する、流木という漂流物。 それら流木は、旅する木。 知らない土地へ流れゆき、土になるのだろうか。
*旧ブログより*
2004.10/ 5