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雨鱒の川

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雨鱒の川・川上健一著・集英社文庫刊

『青春小説』や『初恋小説』というくくりで語られる「雨鱒の川」ですが、この小説はまぎれもなく『川ガキ小説』といえるのではないでしょうか。

川の描写はもちろんのこと、水中の魚のことやそのまわりに広がる自然のこと、水面を照らす太陽の輝きや風の動きの描写も特筆に値するのですが、何よりも魚を捕る少年たちの心の動きが見事に表されているのです。

ここまで自然のことを描写できる川上さんはすごい!

川面を渡る風って、こうなんだよね〜。
夏の太陽に照らされる感じって、こんなんだよなぁ〜。
と、ひとつひとつの文章を抜き出して紹介したいぐらいすばらしい文章が、この小説のなかには散りばめられています。
お薦めです。

2005.7/ 9