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理解する努力を続けるということ

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ぼくがそのニュースを知ったのは、山陰の小さな駅舎にいるときでした。
誰もいない待合室でぽつんとひとり、古びたテレビが伝える長崎県佐世保発の映像を眺めていました。
天井から吊るされたテレビに、闇に染まる小学校が映っていたのが印象的でした。
なんだかひどく気が重く、駅へ到着した折り返し列車に、足を引きずるように乗ったのを覚えています。
ほかに乗り込む乗客の姿はなく、寂しい車内のなかで、どうしてそんなことをしてしまったのだろうかと、そんなことばかり考えていた気がします。

あの日から、3ヶ月と少しの月日が過ぎました。

そして昨日、家裁へ送致された女児の保護処分が決定されました。
行動の自由が制限される児童自立支援施設で今後2年間、保護観察下におかれるという決定が。
刑事責任が問えない14才未満では、最も厳しい処遇らしいです。

新聞報道によると、女児はいまも事件の重大性を実感できずにいるといいます。

カッターで切られると痛いことは知っているし、血が出ることも知っている。
人が死ぬということも、知ってはいる。
大切な人がいなくなると、人が悲しむことも知っている。
それがいけないことだということも、もちろん知っている。

こんなことは子どもでも知っていることです。

でも、知っているということは、理解していることではない。
と、今回の事件で思います。
11才。幼いといってしまえば、それまでかもしれない。
でも、だからって、なぜ同級生の命を奪ってしまったのか。

被害者の父親が書かれた手記を読みました。

「子どものすべては理解できないと分かったうえで、理解する努力を続けてください。それぞれの家がそれぞれのやり方で」

大人へなれば、すべてを理解できるようになるとは限りません。
本当の理解とは、自分の頭で考え、苦労することで得るもの。
ぼくら大人たちもまた、女児が突きつけた「なぜ?」を理解する努力が必要なんだと思います。

*旧ブログより*

2004.9/16

被災お見舞い

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今回の日本海沿岸での集中豪雨によって被害にあわれた皆様の一刻も早い復旧をお祈りし、お見舞い申し上げます。
一時間あたりの雨量が80mm以上という異常ともいえる天候だったとはいえ、報道から知るその被害の深刻さに声が出ないほど驚いています。

そして今回の豪雨によって深刻な被害にあわれた福井県美山町蔵作は、昨年8月に野外移動写真展を開催したまさにその現場であり、開催から一年が過ぎた今でも、その時の経験や出会いは昨日のことのようにぼくの身体に染み付いています。

さらに昨年この写真展に手弁当でサポートしていただいた方のなかにも直接的な被害を受けられた方がいると聞き、テレビや新聞の向こう側の出来事ではなく、とても身近なこととして心配しています。

「こんな文章を書いている暇があったら、つべこべいわずスコップを握りしめて駆けつけてこい」とお叱りを受けるかもしれませんが、書かずにはいられなかったのでこのページを作成しました。
現地から届いた情報や報道などで知り得たボランティア募集等を本当に十分とはいえませんが以下にリンク(現在はボランティア募集終了のため、転載にあたってリンクは見合わせました)しておきます。この他にも紹介した方が良いと思われるサイトや情報等をご存知の方がいましたら、また見つけた方は、ぜひご連絡をお待ちしております。宜しくお願いいたします。

一日も早く、災害前の日常を皆様が取り戻せることを切にお祈りしております。

*旧サイトより*

2004.7/22

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