旅する木
夜明け前。
台風が過ぎ去った空に、大きな満月が浮かんでいた。
東の空が赤く染まりはじめ、夜が明けたことを知った。
無数の流木が川面を漂い、いくつかの川舟が岸辺へ打ち上げられていた。
普段とは違う吉野川を前に、少し興奮しながら堤防沿いを歩いた。
川を伝い海に流れては知らない土地へ旅する、流木という漂流物。
それら流木は、旅する木。
知らない土地へ流れゆき、土になるのだろうか。
*旧ブログより*
2004.10/ 5
とんだ一日の終わりに。
荒れ狂った台風も徳島上空を通り過ぎていき、いまは風も雨もやんでいます。
月に照らされた雲が流れていく様が、なんだかなまなましい。
昨夜宿泊したホテルがいっぱいだったため、今夜はビジネスホテルと比べると少し割高なホテルにチェックインしています。
客室でLANが使えるという条件のみで、このホテルに決めたんですが…。
だけど困ったことに、ほんと些細でみみっちいことなんだけど缶ビールが高いんです。
350ml缶で、税別450円ナリ。
近くにお酒を扱っているコンビニがなかったので、今夜は酒抜きだなぁと思っていたんだけど…。
明朝は、4時半起床。
だけど、いっこうに眠くならないんですよ。
「これはある意味、酒の力が必要なんじゃないか」
そう思うことにして、結局一本飲んじゃいました。
しかし、貴重な一本だからとチビチビ飲んだのがいけなかった。
そんな飲み方でビール飲んでもぜんぜん酔わないし、眠くならないんですよね。
目的果たせず。
徳島には「吉野川みんなの会」という名前のNPOがあります。
住民が主体になって、吉野川の将来像を研究し提言を行うために設立された市民団体です。
今夜、その会で有給スタッフをしている友人に足止めをくらったことを伝えると、吉野川がかなり増水しているので、川を見に行こうと誘われました。
とりあえず見ておかないといけない気がしたので、明朝ふたりで見に行くことに。
それで4時半起きです。
徳島空港発の始発便で東京へ戻らないといけないので、ちょっと無理しちゃいましたね。
羊を数えてみたりしたけれど、いまもまだ目が爛々と輝いています。
もう一本飲もうかしら。
でも、450円(税別)は、ちと高くないかい。
あー、もうこんな時間だ。
*旧ブログより*
2004.9/30
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